3.11について考える。想定外って?
今日はもう13日だけど、大雨で一歩も外に出ることなくTVを一日中見ていた。
未だ11日を過ぎたばかりの土曜日だから震災に関する番組も多くて、
そこで出て来る言葉で気になるのが『想定外の・・・・』
想定外が、想定内だったら、どれだけ沢山の人命が救われただろうか?と考えると
この震災で亡くなった命は殆どが人災と言って良いのでは無いかと思えます。
私は機械設計者を自負する人間ですが、前提条件を設定しないと何も設計は出来ません。
この前提条件で、こんな仕事をする機械を設計して欲しい。って事で仕事が始まります。
こんな機械を設計して欲しいって言ってくる担当者は私より随分若い技術者だったりします。
だから私は、その前提条件は正しいですか?って確認します。
間違っていたらその機械が壊れて人命に関わる事態が発生します。その時、仕様が悪かったって
言ったところで設計したのは私ですから、責任の殆どは私に降りかかってきます。
私はその機械の設計には簡単には着手しません。
前提条件、つまり仕様が正しいか精査する事に時間を費やします。精査した結果、
仕様を満足する機械にするためには膨大な投資となり、合理的ではないと判断して作らない。
って結論を出す事は多くあります。
その機械が作られた後は使い方を指導して、想定外が起こらない様にします。実際には色んな事が
起こり、機械を修正設計したり、標準作業書の改定をしたり安全作業の為の改定を行っていきます。
要は設計する前も後も現場を良く見るって事が大事です。
防潮堤の高さってどういう根拠で決めたんでしょうか?3.11で15mの津波が来た実績を踏まえて今回作った防潮堤の高さは12.5mってどう言う事でしょうか?
実績はマグニチュード9.1で震源の深さは24kmだったそうですね。それで15mの津波です。
これ以上の津波が来る事は無いかも知れないけど、15mは来たんだから又来るかも知れない。って
私は思いますから防潮堤は15m以上の物を作るのが普通の考えだと思います。でも私なら漁師の仕事を
していたとしても、家は20m以上の高台に買いなおしますね。安全率が家族の命に影響しますからね。
原発の運転は本当に酷いですね。
津波で水を被ると停電して炉心を冷やせなくなるので第4電源まで用意してあったらしいですね。
でも同じ海抜の敷地に置いてあったので、結局津波で用を果たせなかったらしいです。
非常事態に備えた訓練も行って無くて、いざコンセントを繋ごうとしたら、箱から出したことも無かった
らしく、コンセントが日本の規格の物でなくて繋げなかった。って話らしい。
本当の話なら、これは正に人災で有ると思います。給料を返納するとか、辞職するとかでは
責任は取れない過ちが酷すぎると思います。
自分の実入りが良いからって人の命を軽々しく扱う人は、こういう立場に居てはいけないと思いますが、
会社の出世競争には人命に対する評価なんて有りませんからね。
東電は、こんな日常の勤務形態で今後、委員会が認めたからと言って安全に運転管理が出来るとは考え難い。
なので私は原発の再稼働は絶対反対です。
私は原子力発電の勉強を進めて行くことは重要で技術立国日本で有る為には必要とも思います。
化石燃料の発電所が火事に成っても、沢山の人命が危機に晒される事に成るでしょう。
しかし、原発の被害は桁違いに甚大過ぎます。
人間は間違いを犯す生き物ですから、間違っても爆発しない、放射能を拡散しない原発が必要です。
爆発しても小規模で押さえ込めるとか、何か大きく考え方を変えないと駄目だと思います。
国の偉い人たちは自分の懐の事ばかり考えるのでなくて、そこで自分が働くとしたら、って考えて安全な
環境を国民に提供して欲しいですね。
許認可を預かる国のトップが接待を受けて、接待では無く会食だって言ってる国だから中国に占領される日も近いな。
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