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つよぽんの父ちゃん、狂犬アルツの独りごと

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トライアル車のフレームの強度を考えるシリーズ1


最初の写真に示す様にライダーの体重とバイクの重量の合計がステップに加わって、

それに対して前後のタイヤが反力を発生する。この力のつり合いは静的な負荷で、

応力は比較的小さいですね。トラ車に加わる大きな負荷は飛び降りとか、ウイリージャンプ時の

後輪に加わる衝撃的な負荷ですよね。この時前輪はウイリー状態で負荷は殆ど掛かって無いですね。

後輪から加わる負荷を考えるとタイヤに加わる負荷はスイングアームとリヤサスを介して2枚目の写真に

示す赤い矢印の如くフレームに力を加えます。

もしフレームの強度が不足していれば3枚目の写真に示す黄色い線の位置にクラックが発生するでしょう。

しかし、後輪の負荷を受けるフレームのこの部分はどのメーカーも変わり映えしない似た様な形状をしています。そしてどのメーカーも充分な強度を持たせていると思えます。

同様に前輪周りの負荷を考えてみましょう。今流行りの刺しをすると4枚目の写真の赤い矢印の様に前輪を

後方に向けて押す力が発生します。それにつり合う様にアッパーステムにも力が発生します。

その力は緑の矢印で示す長さの比で3倍程度の力が発生する事でしょう。

そしてアンダーステムは、反力として前輪を押す力とアッパーステムに発生した力を合算した大きな力が掛かる事に成ります。なのでアンダーステムは大きな力を受ける部品と言えます。飛び降り等で前輪に加わる力が

前向きにかかる時は、ここでの説明とは力の向きが反対に成るだけで考え方は同じですね。

5枚目の写真は前輪から加わるフレームへの負荷を考えるて見ました。

ステムを固定してピボットに力を加えた時を考えてみました。

6枚目の写真に示す様にフレームを曲げようとする応力の分布は黄色い線で示す様に成ると思います。

そこで、Betaのフレームはこの応力の分布に合理的に近似した形状で出来ているので誠に無駄のない

合理的な素晴らしい設計がされていると私は思っています。

7枚目の写真は上から見てもとても滑らかで急激な断面変化の無い、つまり応力集中の少ない

強靭なフレームに成っている事が良く解ります。Betaの設計陣は凄いですね。

8枚目の写真はEvoのフレームです。6枚目まではRev3です。Evoは後輪からの負荷を受け持つ青い線で示した

部品と前輪の負荷を受け持つ黄色い線で示した部品を充分長い溶接線で繋いだ形状に成っています。

Rev3よりもさらに作り易く剛性を出せる設計に進歩したと言えるでしょう。Betaの設計陣は生産技術力も

非常に高いと思えますね。

無駄の無い工業製品は美しいですね。






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